第4話「疑惑の協奏」-06

情報1

「リック・サウル公爵の噂」
リック公爵は日に日に、元のリック公爵とはかけ離れていっている。自分を実験台にして投薬でもしているのではないか、あるいは、本当にリック公爵か?と囁かれている。これでもリック公爵が彼であると認められているのは、公爵のブローチをしているためだ。
また、サウル領では現在「極大威力の攻撃血奏法」を開発している。今回、霊獣をさらえと人さらいに命じたのもその関連らしい。まだ血奏法は完成していないようだ。

九十九PL
九十九PL

1話の人って、ここから逃げてきたんでしたっけ、確か

はい、そうです。よく覚えておいでで

九十九PL
九十九PL

何か関係あるのかもしれない

そうですね、何か研究施設に関係あるかもしれない

マスターシーン1

ソラン
ソラン

君たち。そろそろ人さらいの演技をやめましょう

九十九PL
九十九PL

今どのくらいまで来てるんですかね。街?

結構話してましたし、だいぶ中枢部には来てますね

ソラン
ソラン

このまま行けば、ツクモさんを実験棟に連れて行かなければなりません。そこに、さすがにリック公爵はいないでしょう

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

そうだった。ここらが潮時か

ソラン
ソラン

人のいない場所に隠れます。あの兵士の気を引きますから、あちらへ入っていてください

と目配せをします。で、その兵士なんですが、よく覚えておいででしたね。すごいな。兵士がぶつぶつと何か言っています

キメラ兵士
キメラ兵士

テータ、おお、逃げてくれ、私のテータ、卵は任せた、テータ……

エメスPL
エメスPL

テータの旦那ですね

九十九PL
九十九PL

もう正気は失ってるんですか?

もうきちんと言葉を話せない知力で、うわごとのように言っている感じ。外見的にはごちゃごちゃのキメラです

九十九PL
九十九PL

悲しいなぁ

エメスPL
エメスPL

悲しいなぁ

何かやりますか? 隠れてますか?

九十九PL
九十九PL

いや~~悲しいな。でも、一言だけは言わせてもらいたいと思いますんで、ちょっと声をかけさせてもらいますよ

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

すまないが、俺も一緒に行く。奴に一言だけ伝えたいことがある

ソラン
ソラン

奴……知り合いなのですか?

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

いや。イティーを生み出したのは、多分そいつが関係してるんだ。言うならばこいつの生みの親ってことになるのか

ソラン
ソラン

イティーくんの……そうですか

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

だから一言だけでも、伝えてやりたい

ソラン
ソラン

分かりました。では行きましょう

エメスさんはどうしますか

エメスPL
エメスPL

エメスとイティーは先に行ってましょうか

はい、では九十九さんとソランは兵士のもとに来ました

キメラ兵士
キメラ兵士

テータ……逃げてくれ……

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

彼女は卵を、ちゃんと外の世界に送り届けたよ

キメラ兵士
キメラ兵士

卵を……テータが……!

それは感極まって、泣いて、膝を折りますね

九十九PL
九十九PL

うわー殺しにくくなったw

エメスPL
エメスPL

殺さなくてもいいんじゃない? ソランは気を引くって言ってたし

そうそう

ソラン
ソラン

君、今です

ササっと行こうとしますよ

九十九PL
九十九PL

同じく行きます

ソラン
ソラン

ツクモさん

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

ああ

ソラン
ソラン

よかったですね

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

そうだな。せめてあれだけでも伝えられたんだ

ではエメスさんのほうに行きましょう

ソラン
ソラン

なんとかしてきました

ふわっとしたことを言います

エメス
エメス

殺したの?

エメスPL
エメスPL

ズバっと聞きます

九十九PL
九十九PL

それに対しては首を振ります

ソラン
ソラン

ええ。ツクモさんが無力化してくれました。ですから、殺してはいませんよ。

さて、サウル領で自由に歩こうと思ったら、研究者である必要がありそうですね。僕が――

と言いかけたところで、ソランの持っている小さな鏡が、弱々しい通信の声を拾います

エミリー公爵
エミリー公爵

……誰か……さい……

九十九PL
九十九PL

エミリー公爵だー!

エミリー公爵
エミリー公爵

……誰……ませんか……?

ソラン
ソラン

エミリー・ルドワズ公爵の声、ですね。僕は警戒されてしまうでしょう。お二人に、エミリー公爵との会話を頼めますか?

エメスPL
エメスPL

あの子も業血鬼でしたよね? 前回の話だと

前回の話だとそうですね

エメス
エメス

分かった。じゃあ私たちが話す

ソラン
ソラン

ありがとうございます

鏡をお渡しします

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

えー、失礼、お嬢さん

エミリー公爵
エミリー公爵

わたくし! エミリー・ルドワズと申します!

九十九PL
九十九PL

目を見ますが、やっぱり業血鬼の状態なんですよね

あ、そっか。鏡だから見えるんだ。えー、普通っぽい感じがします

九十九PL
九十九PL

おー?w

エミリー公爵
エミリー公爵

わたくし、牢に捕まっていまして、リック・サウル公爵も一緒なんです。本物の、リック・サウル公爵なのですわ!

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

本物のリック・サウル公爵?

エミリー公爵
エミリー公爵

はい! 表にいるリック公爵は偽物なのですっ。敵には、姿を奪う能力があるようで、奪われると、本物が弱ってしまうのです

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

そんなことが。失礼、エミリー公爵はルドワズ領におられたのでは?

エミリー公爵
エミリー公爵

わたくしも姿を奪われて、ここに連れて来られて、それで体が弱っているのですけれど、本物のリック公爵様がもう衰弱しきっていらして……!

九十九PL
九十九PL

なんだってー!?w

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

やはり元に戻すには、偽物を叩く必要があるということですか?

エミリー公爵
エミリー公爵

おそらく……。リック公爵様は、わたくしの鏡を、サウル領以外の鏡と繋がるよう改良してくださったあと、気を失ってしまわれて、目が覚めないんです。もう時間がありませんわ!

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

分かりました。こちらでその偽物をなんとかしましょう

エミリー公爵
エミリー公爵

ありがとうございますの……

通信が切れます

九十九PL
九十九PL

これソランにも聞こえてたんですかね

そうですね、周りの二人とも聞こえて大丈夫です

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

リック公爵が偽物、ということか

ソラン
ソラン

なるほど。ともあれ、することは変わりませんね。僕は、サウル領で自由に動ける、研究者の立場に見えるよう、服を調達してきます。お二人とイティーくんも疲れているでしょう。ここで少し休憩を取ってください

と言って、ザッと、業血鬼なんで、すごい身軽に去っていきます

九十九PL
九十九PL

はい。……もうねぇ、調子が狂うんすよ、このソランくんw

交流シーンあるので、ここで切らせてもらいますねw

本作は「からすば晴(N.G.P.)」および「株式会社アークライト出版事業部」が権利を有する
『人鬼血盟RPG ブラッドパス』の二次創作です。
c2019 からすば晴/N.G.P./アークライト/新紀元社

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