最終話「勇者の伝説」-17

マスターシーン2

後日。門がすぐに通せるわけではないのもあって後日なのですが、竜たちは帰っていき、北壁は再び閉ざされました。荊病も消え去りました。そう、世界に平和が訪れたのです。

人々が門の向こうに避難する必要はなくなりましたが、あなたたちのために、特別に門が開かれることになりました。また、女帝フェルナは、あなたたちが帰ったあと、また完全な眠りについて天蓋の壁を維持し、イルローズをこのまま、ヒルム帝国の地とする決定をしました。ですが、今ばかりは、門のまであなたたちを見送りたいという人々が集まっています。

聖女は元の姿に戻っていて、手の上にミニフェルナ女帝を乗せています。あとはキルシュタインの学者や、騎士団の手伝いに入れたマッチョ。トムとベティ。ネイド領で仲良くなったバニーボーイ集団だった男性たちなどです

九十九PL
九十九PL

いたなー

エメスPL
エメスPL

仲良くなったバニーボーイ集団w

も、もう普通の格好だからw でも顔は覚えてるでしょう

九十九PL
九十九PL

覚えてます

エメスPL
エメスPL

でも何十年前に性癖だった男は今もバニーボーイかもしれないw

ヤバい、バニーがいる~ヤバいよ~w

エメスPL
エメスPL

あれ? この人格好変わってないけどw

あれ~?w

ということでですね。エミリー公爵があなたたちのもとにやってきます。後ろにはグレイシアもついてきていますね

エミリー公爵
エミリー公爵

お礼を言わせてくださいませ! わたくしを助けてくださったことも、ルドワズ領を救ってくださったことも! これから皆様と、領を盛り上げていきますわ! ありがとうございます、勇者のお二人とも!

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

ええ。エミリー公爵、あの子どもたちをお願いします。グレイシアも、ありがとう

九十九PL
九十九PL

手を差し出します

じゃあ、グレイシアはちょっと片眉を上げるんですが、少し照れ臭そうにしながら、その手を握り返します

グレイシア
グレイシア

あなたたちに、完全に復興したルドワズを見せられないのは残念ね

エメス
エメス

それは……確かに。見たかった

グレイシア
グレイシア

じゃあ……ルドワズは必ず盛り上げるわ。だから、一緒に夢を見てもらえるかしら。私がルドワズの復興に描く夢を、貴方たちも一緒に描いて頂戴。それなら、共に見られるでしょ

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

分かった。その賭けに乗ったよ。君がルドワズを復興するっていう

グレイシア
グレイシア

あら。それは私が復興しないほうに賭けなければならないということ?

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

そうか、これでは賭けにならないな

グレイシア
グレイシア

まぁいいわ。二人ともいいほうに賭けたところで、誰が損するわけでもなし。いいでしょう、その賭け、乗るわ

九十九PL
九十九PL

じゃあ笑い合いましょう

エメス
エメス

お願いね、グレイシア

グレイシア
グレイシア

ええ、任されたわ

エメス
エメス

トムとベティのことも

グレイシア
グレイシア

あの子たちのことも、貴女がこの世界に未練を残すことがないくらいには、完璧にこなしてあげるわ。だから。……そうね、行ってらっしゃい、かしら

エメス
エメス

『行ってらっしゃい』。またここに戻れるかな

グレイシア
グレイシア

さあ。でも、そう言いたい気分だったの

エメス
エメス

なら、私も、同じ気持ち。……行ってきます

じゃあ、ふてくされた顔のグレイシアでしたが、最後にちょっと笑って、離れていきます。エミリー公爵も一緒に離れていきます。その代わりに、フィン・キルシュタイン公爵。一番お世話になったからね

九十九PL
九十九PL

そうですねw

フィン公爵が、支部長を連れてやってきます

九十九PL
九十九PL

支部長もお世話になったなぁ

フィン公爵
フィン公爵

此度は大変に世話になった。そなたらがイルローズへ来ねば、帝国はどうなっていたことか……。我輩からも礼を。ありがとう、エメス、ツクモ

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

こちらのほうこそ、行く当てもなかった我々を導いてくださって、ありがとうございます

じゃあ支部長も前に出て、お辞儀をしてですね

リギウス支部長
リギウス支部長

騎士団の指輪はお持ちください。この世界の、お土産のひとつだと思っていただければ

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

分かりました。そうだ。残ってた報酬ってありますか。お願い事をしたいんですが

リギウス支部長
リギウス支部長

伺いましょう

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

毎年春に、城の郊外にあるお墓に花を添えてほしいんです

エメスPL
エメスPL

あ~~~、うんうんうん

リギウス支部長
リギウス支部長

分かりました。承りましょう

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

お願いします

エメス
エメス

お願いします

リギウス支部長
リギウス支部長

ええ、それでお二人の憂いがなくなるのであれば

ということでお二人も下がっていきます。で、聖天ちゃんがやってまいります

聖天の聖女
聖天の聖女

本当にありがとう、エメス、ツクモ。貴方達の名は、永劫この帝国に刻まれるわ。もちろん、剣と籠手の勇者として

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

最初ここに連れてこられたときは、驚きの連続だったけど、今になって、よかったと思えるよ

聖天の聖女
聖天の聖女

呼びかけに応えてくれて……このイルローズに来てくれて、ありがとう

エメス
エメス

私は……私は、この世界でいろんなことを学んだ。つらいことや、悲しいことだってあったけども、でも来たよかったって。来ることができてよかったって思う。ありがとう

聖天の聖女
聖天の聖女

こちらこそ。それと、ソラン? 彼の悔やみを、晴らしてあげてくれないかしら

そう聖天ちゃんが言うと、ウィル・ノイの姿が! 一瞬浮かび、聖天ちゃんの腕に一人の人間の赤ん坊が抱かれていました

聖天の聖女
聖天の聖女

私は人の輪廻も司っているから

そういう教義でしたね!

九十九PL
九十九PL

あーそうですね!

エメスPL
エメスPL

そうでしたね

九十九PL
九十九PL

すごいな聖天ちゃん

や、まぁ、そうホイホイ輪廻させられないのですが、一人くらいならね

ソラン
ソラン

……せっかくの頼みですが……。辞退させてください。これ以上、ツクモとエメスに迷惑をかけるわけには、いきませんので

九十九PL
九十九PL

じゃあ、パシッと背中を叩きますよ

叩かれて、そちらを見ます

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

俺たちは、対等な友達だろ? そういうときは、どうするか分かってるか。まずは俺たちに相談するんだ

ちらっと赤ん坊のほうを見てですね

ソラン
ソラン

……彼を……

まだ言いよどむなw もう一声もらっていいですか

エメスPL
エメスPL

ソランはどうしたい感じですか?

それはもちろん、連れていきたいです

エメス
エメス

ソランが、したいようにしていいんじゃないかな。連れていきたいなら連れていけばいい。もし彼を見守りたいなら、残ってもいい

ソラン
ソラン

僕は……

エメス
エメス

したいようにすればいい

ソラン
ソラン

僕は、この世界に残るわけにはいかないよ。それは、僕がしてしまったことへの、償いだ。

ただ……今度こそ……彼を幸せにできるなら……。

……連れていっても、いいかな。君たちに迷惑をかけてしまうと思う。それでも。君たちの幸せも、彼の幸せも、共に守ると誓おう

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

なら、この子にも、新しい世界を見せてあげようか

ソラン
ソラン

エメスも、それでいい……かい?

エメス
エメス

うん。……いいよ

ソラン
ソラン

ありがとう……

聖天ちゃんから赤ん坊を受け取ります

エメスPL
エメスPL

旅の道連れが増えた

ソラン
ソラン

本当に……、本当に、嬉しいんだ。あまり顔に出ていないかもしれないけどね

エメス
エメス

うん。よかったね

では、聖天ちゃんがおっしゃいます

聖天の聖女
聖天の聖女

この先、もうしばらく、業血鬼の討伐が必要になるけれど、その後の平和になった世界に、聖天からみんなを輪廻させていくわ。荊病の被害に遭った者たちも。あなたたちが、手にかけなければならなかった者たちも。今度こそ、幸せな生を送れるように

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

お願いします

聖天の聖女
聖天の聖女

あなたたちは、元の世界に戻らなければね

エメス
エメス

名残は惜しいけども。でも、向こうには帰らないと。いろいろお世話になりました

ミニ女帝
ミニ女帝

いや、こちらこそだ。門をずっと開けておければいいが、そのようなわけにもいかないからな

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

そうですね。じゃあ、行くとするか、みんな

ソラン
ソラン

ええ

では、あなたたちは門を普通に通れます。帰っていくでよろしいですか?

エメスPL
エメスPL

はい

本作は「からすば晴(N.G.P.)」および「株式会社アークライト出版事業部」が権利を有する
『人鬼血盟RPG ブラッドパス』の二次創作です。
c2019 からすば晴/N.G.P./アークライト/新紀元社

コメント