マスターシーン2続き

帰ろうとすると、イティーは弾かれてしまいます

それは。私たちは門をくぐったけども、イティーは弾かれたってことですか?

はい、そうです

イティー?

じゃあバン、バンって、壁があるかのように数度ぶつかり

いや、はなれたくない、おとーたん、おかーたん……!

なんでだー

もしや……この感じ……。“かの地”には、霊獣という種族が存在しないのではないか?

奇しくもオープニングを拾う形になってる

確かに、霊獣というものは存在しません

恐らく、その違いが原因で、世界を超えられないのだ

そんな! 何か、方法はないんですか!?

しん……とします。そこにイティーの鳴き声だけが響きます

イティー、イティー……

戻ってきて、イティーを慰める……

――そこにソランが、あ、と言ってきます

差し出がましいけど、それなら、取れる手はあると思う

本当にか?

うん。“血の祝福”をおこなって、霊獣を綺獣、つまり、吸血鬼に種族を変更するという方法だ

綺獣なら確かに……!

こっち側の世界に綺獣はいますよね

いるね

いるよー

もし、よければ、僕が“血の祝福”をしてもいいかな(※ルール上、血盟の吸血鬼は“血の祝福”ができませんでした。でもこのシナリオではできたということで!)。これから先、一緒にいられるわけだしね

ええと、エメスでは駄目なんですか?

“血の祝福”がおこなえるのは源祖と貴種だけなんです

あー、そういうことか。納得しました

イティー。あなたがどうしても、私たちと一緒に来たいなら、あなたは吸血鬼になる必要がある。以前にも話した通り、“かの地”には、あなたの同類はいないから、あなたは今とは変わらなければならない。でも、それでも、一緒に来たい?

おとーたんと、おかーたんと、いっしょにいたい!

ただ……

ソランがイティーに近づきながら言います

その、“血の祝福”が終わったら、倒れると思うから、運んでもらえるかな……。血盟のツクモ以外から血を吸うと、全身が死ぬほど痛むんだ。そして“血の祝福”をおこなうには、イティーくんから血を吸わないといけないからね

分かった。それは任せておいて

あ、ああ、ウィルもお願いしたい、エメス……

って言って差し出してきますw

もちろん

どうか、二人に少しでも恩を返させてほしい

すまない。ありがとう、ソラン

ソランは頷きます

少し痛むかもしれないよ

って言って、イティーの血を吸って、血をまたイティーに返します。“血の祝福”が済むと、イティーは……ポンと人間態になります。ソランは激痛でそのまま気絶しますw ばたーん!w

イティー!?

えとね、ソランもおとーたんになった!

よしよし。壁は通れるようになるんですかね

じゃあ、とおってみるね

通れます!

よかった。じゃあ、一緒に行こう

うん! ソランおとーたんは、ぼくがつれてくよ!

って言って、首根っこつかんでずるずると

扱いが変わんねぇw

おっきいからさw

でも、ちょっと前より距離感が近づいてる気がする

じゃあ、おかーたんはウィルを持ってるので、おとーたんに手を差し出します

頭をなでて、その手を取って外へ向かいます

イティーは、“かの地”は初めてだし、不安だろうけど、でも大丈夫だよ。前にも言ったとおり、私たちが守ってあげるからね

ぼくだって、おかーたんのことまもる!

イルローズのほうに振り返ってですね

行ってきます

同じく振り返って

行ってきます。この地に聖天の加護がありますように

あー、いいですねぇ

九十九さん、エメスさん。ちょっとぶっ倒れてますがソラン・ノイ。すでにウィル・ノイではないのですが、ウィル・ノイが転生した赤ん坊。それと、新しく吸血鬼になったイティー。みんなで門をくぐり、旅立っていくのでした
『人鬼血盟RPG ブラッドパス』の二次創作です。
c2019 からすば晴/N.G.P./アークライト/新紀元社


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