調査シーン(エメス):聞き込み(従者)

従者がパタパタと歩いていますよ

従者っていうのは、いわゆる研究の助手みたいな感じですか?

はい、そうです。誰かの助手です。だから、人間だったりします

なるほど。じゃあ話しかけます

あの、ちょっといいかな。リック公爵にお話があるんだけど、今どこにいるかな

リック公爵様ですか! 少々、少々お待ちください!

吸血鬼様であって研究者だからね、エメスさん。それでどうにかして答えを返さなければならないと、仲間のもとに走っていきます

すげー、パラ●イアで見るような光景だw

いや、分からないならいいよ、また別で聞くから……行っちゃった。どうしよう

行っちゃった。判定しましょうか
判定成功

そうですね。時間かかりそうですし会話でもしようかな

……ときに、エメスさん? 少しどうでもいい話などしませんか?

いいよ。どうせ彼が戻ってくるまで待たないといけないし

本当に。……実は、僕は、弟になりたかったんです

それはお兄さんが欲しかったってこと?

いえ。ウィル・ノイに

あんまり深い付き合いがある人じゃないけど、それでも何度か話したことがある。どうしてウィルさんになりたかったのかな

弟は天才で、純粋で、まるで宝石のようです

確かにその形容詞に相応しい人かもと思ってます

あ、その、あまりピンとこなかったでしょうか

いやその、純粋っていうところはなんとなく

弟は、僕が唯一実力を認めた者なんです。ノイ家にはもともと、爵位継承権第一位の僕がいましたが、それでもノイ家に迎え入れたい人材だったんですよ、ウィルは

えっと……別に血縁関係ないってことか

あ、一応わたし内設定では人間の頃二人とも同じ一族だったのですが、ただ何百年か年が離れてるんですよ

ああ、なるほど

ノイ領に住んでる、優秀な人を輩出する人間の一族で、ウィルがすごい才覚があったから、あのw この僕がいてすらw ノイ家に迎え入れたかったという

なるほどw それで?

(早口)ウィルは、自分ではそう思っていないのでしょうが、天才なんです。仕事を完璧にこなすことができるんです

嬉しそうに話しかけてきます。話してもいいやつですか

話してもいいやつですよ。先を促すような沈黙をします

こいつめっちゃ話すんですけどいいですか?w

いいですよw

(早口)物ごとは、どこかを完璧にしようとすればどこかにしわ寄せがいくものです。全てを完璧にすることは、緻密な計算の上でしか成り立ちません。それを、ウィルはやってのけるのです。例えば、跳ね橋を造ったときの話をしましょうか。僕が前にやった仕事を引き継いでもらったのですが、堅牢さや正確性など、本当に何のケチもつけようがない橋を造ったんです。ただ、周囲の受けは悪かったのですけれどね

なんでウィルさんはそれで評価されなかったんだろう

(早口)ウィルは適材適所を貫いてしまったんです。貴族の仕事というものは、それではうまく運ばないものなんですよ。家柄、顔を立てなければなりません。それだけではなく、民にも不評ではありました。立派過ぎて使うのに気が引けると。ですから、あの仕事はまた僕の手に戻ってきました。ウィルは評価されませんでしたが……。本当に、あんなに完璧な仕事をしたというのに、いえ、仕方のないことだと理解はしているんです。しかし、僕がいくら本気を出したところで、あれほどの采配はできません。天才としか言いようがない。それが評価されないのは実に残念です。正直、今彼が組織の長をしているというのは、彼に合った職ではありません。彼は人の感情を調整するのは不得手なん――
…………失礼。喋りすぎました……

……えーとw

早口オタクになってしまっているw ウィルガチ勢がいるw

あなたは業血鬼らしくないね。少なくとも私の考えてる業血鬼とは違う

そう……そうでしょうか……

そう思う

ああ、それは、根源に影響するところを考えて避けているからかもしれません。僕とて、根源に逆らうことはできませんよ。ですから、何か僕が今から変わろうとしても……いえ、もともとそうでしたか。弟になりたくても、それは叶いません。へこんでしまいますね。
……エメスさんでしたら、そんな僕にどんなアドバイスをしますか?

それはw 0歳児には難易度が高すぎるアドバイスだw

分からない

そうですか……。それが、君の悩みのひとつの原因かもしれませんね

ごめん、それには答えられない。私には難しすぎる

エメスさん。先ほど少し、ツクモさんと話をしました

ああ、そうなんだ。ええと、それで?

突飛に思えることかもしれませんが、僕からは、君は君ですよと、伝えておきましょう

うん。……そう、だね

そのー……、エメスはきくのを躊躇うと思うんですが……

えーと……。ソランさんは、どうして、その、そう……親しげに振舞うのかな。私は、裏がないように見える。でも、その、実際のところは分からない。親しげに振舞うってことは、相手と仲良くなりたいってことだと、私は思う。でも、業血鬼がそんなことをしてくる理由が分からない

あ、ああ……

私を騙そうとしてるなら分かる。でもそうにも見えない

そう、ですね……自然と、そうしていました

それがいいとか悪いって話じゃなくて、何の裏もないの?

裏というか……計算、といったものがなくはない、ですね。基本的に、連携が取れているに越したことはありませんから。人と仲良くなるのに、打算がない、ということはありません

それで私達とも連携を取ろうとしている。そういうことなのかな

普段そうしていることをそのまましていた……というところでしょうか

なんて社交的な男なんだ

ですが……それだけではないかもしれませんね。君に言われて今ようやく考えたのですが、僕はもともと、友人、と呼べる者が少ない人物でした

そうなんだ?

ええ。ノイ領は軍事に特化していて、機密なども多かったですし……。何より、僕のように武力と接している者と親しくなることは、それだけで危険が増すということですからね。君達には、力がある。何か君達に危険が及んでも、自分で払えるだけの力が。それで……
――やめましょう。すみません、お答えにならずに

いや、いいよ。打算ならそれでいいんだ

打算ですよ

じゃあそこで、パタパターっと従者が戻ってきます

あのっ! リック公爵様のいらっしゃる場所です!

あ、うん。そのー、正直ちょっとどうでもなくなってた感はありますがw

ダメダメw 情報項目ですから!w 成功ですので場所が分かりました

ありがとう

お役に立てましたら! では!

素晴らしい手際でしたね。では、行きましょうか

待って! 打算ならいいんだ。でもその、確かめたいのはそういうことじゃなくて、えーと……

黙って聞いています

あなたが私達を利用しようとしているならそれでいいんだよ。全部これまで通りで、丸く収まるから。でももしあなたがそうではないとすると

打算ですよ。言ったでしょう。僕はここに潜入するために、少数精鋭の戦力が必要だった。君たちを利用しているんですよ

……うん。そうだね。分かった

でしたら、行きましょうか

はい、行きましょう

ではこれでシーンカットといたしますね
『人鬼血盟RPG ブラッドパス』の二次創作です。
c2019 からすば晴/N.G.P./アークライト/新紀元社


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