第5話「虚妄の戦争」-10

情報2

「魔法陣の効果への考察」
一人を一時的に超強化するという戦法が力を発揮するのは、大軍での戦争ではない。戦争に必要な力は軍としての力であり、またその力の発揮は長期間に及ぶものだ。たった一人を一時的に超強化するのが有効なのは個対個の場合であり、考えられる一番妥当な線は暗殺であろう。それを裏付けるように、帝都とノイ領の間にある山岳の寒村の民が、シオンとソランらしき人物を数日前に森で見たという。だが、暗殺にしてはあまりに過剰戦力ではないかと考えられるが……。
ともかく、シオンとソランはノイ領にはいない。どころか、すぐにでもここを発たなければシャルドレア・ヒルムが危険だ!

ここで初めて出た情報としては、暗殺にしてはあまりに過剰戦力ではないか、ということです

九十九PL
九十九PL

確かに

交流シーン

じゃあ、アニエス・レインの診療所から追い出された後、ですかね

九十九PL
九十九PL

一応、指輪経由で、こういった理由で向かいますっていうのは伝えておこうかなと

はーい分かりました。シャルドレアに通信が届きます

シャルドレア
シャルドレア

どうしましたか?

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

お久しぶりです。こちらのほうで情報がまとまりましたので、お伝えしようと

シャルドレア
シャルドレア

ええ、どうぞ

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

ソラン・ノイ、そしてシオン・ルドワズの目的は、あなただと思います

シャルドレア
シャルドレア

わたくし、ですか?

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

ええ。今その二人は軍から離れて行動しているようです。そして、向かう先は帝都、あなたの可能性が高い

シャルドレア
シャルドレア

なるほど。暗殺をし返されようとしているのですね

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

そうです

シャルドレア
シャルドレア

ですが、わたくしには戦力がありません

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

はい。そのため、お早めに避難されてください

シャルドレア
シャルドレア

いいえ。悪戯に動けば、業血鬼達をそれだけ振り回すことになるでしょう。そして業血鬼達が通ったあとには、おそらく死体の山が。これは、ソラン・ノイにしてやられましたね

エメス
エメス

避難されるつもりはないのですね

シャルドレア
シャルドレア

大きな戦力は出払ってしまっているものですから、業血鬼二体に来られては、防ぎようがありません。正直、わたくしとしては詰みです

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

……なら、我々に賭けてもらうしかありませんね

シャルドレア
シャルドレア

あなた方にですか? それはどういう

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

我々は今からソラン・ノイとシオン・ルドワズと戦います。撃退できればよし、駄目でも時間を稼げるでしょう

シャルドレア
シャルドレア

どういった手段でここまで戻ってくるのかは分かりませんが……、お願いします。帝国のために

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

分かりました

シャルドレア
シャルドレア

ではわたくしはすぐに、軍に連絡を回しましょう。この通信を切っても?

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

大丈夫です

シャルドレア
シャルドレア

では、聖天の加護があらんことを

通信が切れます

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

……すまんな、エメス。こんなことに付き合わせてしまって

エメス
エメス

こんなことって何のこと?

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

本当は逃げてしまってもいいのかな、とも思うんだ

エメス
エメス

逃げる?

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

ああ。こんな大ごとから

エメス
エメス

ああ、そういうことか

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

今回ばかりは、さすがに死んでしまうかもしれない。今までだって業血鬼一体でぎりぎりの戦いだったのに、今回は二体、しかも相手は大物ときた

エメス
エメス

じゃあ、これから逃げる? 飛ぶ方向を帝都にしなければいい。まだ間に合うよ。私はあなたのパートナーだから、あなたが飛んでいくほうに飛ぶよ

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

……すまない。俺はひどい男だ。たぶん、君を生かすにはここから逃げることが一番だったんだろう。

だが、エメスには言ったかな。俺はもともと、業血鬼に襲われてこの道を選んだんだって。そのとき恨んだものが三つあるんだ。

襲ってきた業血鬼。

業血鬼を討ち取ることができなかった世間。

そして何もできなかった自分。

ここで逃げたら、たぶん俺はまた俺を許せなくなってしまう

エメスPL
エメスPL

黙って聞いています

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

だから俺は、あの二人を止めるよ。エメス、俺と一緒についてきてくれるか

エメス
エメス

もちろん、ついてく。どこにだってね

エメスPL
エメスPL

イティーに合図をして呼びます

九十九 藤十郎
九十九 藤十郎

ありがとう……、エメス

九十九PL
九十九PL

エメスの手を取ってイティーに乗ります

帝都に向かって飛んでいきましょう! これで交流シーンをカットさせていただきますね

本作は「からすば晴(N.G.P.)」および「株式会社アークライト出版事業部」が権利を有する
『人鬼血盟RPG ブラッドパス』の二次創作です。
c2019 からすば晴/N.G.P./アークライト/新紀元社

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